役員の任期については、社長と奥さんが役員の会社であれば、10年と規定してもさほど問題になることはありません。
しかし、役員の中に第三者がいるとなれば、別です。今は関係がよくても、月日が経てば、状況が変わることはよくあることです。
任期を長く設定しても、途中で何かあれば解任できますが手続きが煩雑ですし、解任した役員から損害賠償を請求される可能性もありますので、第三者が役員として入る場合には、任期は、2年~5年の間にしておくほうがよいでしょう。
もっとも、役員の任期を例えば、2年と設定すると、2年後ごとに役員選任の登記が必要になり、お金もかかりますので、任期を長くした場合と短くした場合のメリット・デメリットを比べて決めることがポイントとなります。
任期が長い場合 | 任期が短い場合 | |
メリット | 役員の再任時に必要な登記費用を節約できる | 役員を解任したいと思ったときは、任期が終わるまで我慢できる |
デメリット | 役員を解任したいと思っても、残りの任期が長いので任期途中での解任となり、手続きが煩雑。損害賠償を請求されることも。 | 役員を再任・変更の時に登記が必要となり、お金がかかる |
※ 役員の任期を10年にできるのは、全ての株式を自由に譲渡できないように規定している会社(株式譲渡制限会社)です。