こんにちは、行政書士の高です。
合資会社から株式会社への変更については、
と2回書きましたが、今回は、合資会社から株式会社への変更する際のデメリットについてです。
合資会社から株式会社への変更する際のデメリット
①役員の任期があり、再任の場合も登記費用が必要
合資会社では、業務をおこなうのは社員ですので任期はありませんが、株式会社ですと株主から委任を受けた役員(取締役)が業務をおこなうことになり、任期を設定しなければいけません。
取締役の任期については、原則2年ですが、2年後に同じ方が引き続き取締役となる場合でも登記が必要となり、その際に登録免許税が発生します。
※ 役員の再任等の登記の登録免許税は、資本金1億円以下ですと、1万円です。
役員の変更がある場合には、2週間以内に変更登記をしなければならず、それを怠ると、100万円以下の過料に処せられますので、忘れずに手続きをおこなうことが必要です。
②決算広告義務がある
合資会社では決算広告は必要ありませんでしたが、株式会社に変更すると、決算広告義務が課せられます。
決算広告を怠ると、100万円以下の過料に処せられます。
③変更する際にお金がかかる
合資会社から株式会社への変更する際に、登録免許税や債権者保護手続きの費用が必要となります。
また、手続きを専門家に依頼した場合には、専門家への報酬も発生します。
④名刺・看板・各種名義変更等の手続きが必要
合資会社から株式会社へ変更しますと、会社名がかわりますので、名刺・封筒・看板等の会社名がついているものを全て変更する必要があります。
量によっては、大きな金額になるかと思いますので、考慮しておくとよいかもしれません。
以上のように、合資会社から株式会社への変更する際には、手続き的な負担と費用の負担がありますが、メリットでデメリットを総合的に考えて決断されることになるかと思われます。